こんにちは、第二種電気工事士のトミーです。
今回は、私が第二種電気工事士の技能試験を受験した際に使用した工具を紹介したいと思います。
学生さんなら学校で推奨の工具が、既に電気工事関連の仕事をしている方ならお持ちの工具があると思います。
私の場合は、試験をきっかけに工具を揃えることになったので、初めは何を使ったらいいのか?
何が使いやすいのか?と、色々と迷いました。
一発合格の際に使った工具はもちろん、ちょっと残念だったものやなくても良いかなと感じたものなどもこっそり教えます。
使いやすさや必要性には個人差もあると思いますが、まずはこの記事を参考に工具を揃えていただくのも良いかもしれません。
是非参考にしください。
【第二種電気工事士】私が技能試験に使用した工具
現在の電気工事士の試験では、電動工具以外の全ての工具を使用することができます。
「全ての工具」と言われても、何を使えば良いのか?
普段から学校や職場で使っているものがあれば問題はありませんが、私のような初学者には、何を使ったら良いのか種類が多すぎて迷ってしまいます。
すべての課題で全ての工具を使用するわけではなく課題に合わせて使用する工具にも違いがあります。
試験会場の机はスペースが限られることがあるため、多くの工具を持ていた方が必ずしも良いというわけでもなく。
最低限で、すべての課題に対応するように揃えるべきでしょう。
私が技能試験に使用した工具
先ずは、私が全課題に対応できるように揃えた工具を紹介します。
- VVFケーブルストリッパー:MCC VS-4A(VA線ストリッパ(エコ))
- 圧着ペンチ:マーベル MH-7S(JIS C 9711)
- ペンチ:VICTOR 265-7(175mm)
- 電工ナイフ:HOZAN(ホーザン)Z-683
- +ドライバー:VESSEL No.220(+2×100)
- ードライバー:VESSEL No.220(ー5.5×75)
- ウォーターポンププライヤー:KingTTC WP-250
- スケール:シンワ 13013(300mm)
- インシュロック(輪にした結束バンド)
- ニッパー:LOBSTER J150KN
- プレートはずしキ:Panasonic WV8400
一通りこれらの工具を揃えて試験に望みましたが、VVFケーブルストリッパー、圧着ペンチやペンチは実際に使ってみてから買い替えをしています。
先述の通り、技能試験では電動工具以外の全ての工具を使用することができますが、その点については公式発表の資料も参照しておきましょう。
技能試験の概要と注意すべきポイントは一読しましょう。
(一財)電気技術者試験センターのサイトから技能試験の概要と注意すべきポイントの3ページ目の「5.注意事項」の「・使用する工具」と「・その他」を参照下さい。
購入したけど使用しなかった工具等
- VVFケーブルストリッパー:HOZAN(ホーザン)P-958
- 圧着ペンチ:刻印「大」の入ったもの
- ペンチ:150mmのもの
- 電工ナイフ:デンコーマック DM-1
- 合格マルチツール:HOZAN DK-200
- 合格クリップ:HOZAN P-926
これらは、技能試験の準備段階で最初に買い揃えた工具でしたが、前述の工具と比べ、試した上で前述のものの方が自分に合っていると判断して入れ替えました。
極力早い段階で自身にあったものを見つけられと、その後の練習で慣れる事もできると思います。
技能試験で実際に使用した工具の選定理由
先述の各工具の選定理由について紹介します。
VVFケーブルストリッパー:MCC VS-4A(VA線ストリッパ(エコ))
VVFストリッパーは電気工事士の技能試験では必須と言っても良いでしょう。
長さを測り、切断して被覆を剥ぐ・・・が一連の流れで、これ一本でできます。
試験会場では二、三人は機械式のものを使用している人もいたようですが、ほとんどの人がこちらのタイプを使用していました。
このタイプのストリッパーは各メーカーから電気工事士技能試験対応のものが販売されていますが、なぜこれを選んだかというと、
からです。
おそらく技能試験で一番多く使われているのはホーザン(HOZAN)のP-958だと思います。
知り合いの電材屋が工業高校に卸しているとも言っていましたので・・・
実際に私も最初に購入したのはホーザンのP-958でした。
P-958もゲージなどの表示はありますが、片面にしかついていません。
しかし、MMCのVS-4Aの場合は、両面に同じように目盛りなどの表示が記載されており、向きを気にせず持ってそのまま使うことができます。
少しでも時間をロスしたくない技能試験中には非常にありがたい仕様になっています。
圧着ペンチ:マーベル MH-7S(JIS C 9711)
圧着ペンチはリングスリーブを圧着するために必要な工具になります。
技能試験に使用するできる圧着ペンチには基準があります。
持ち手(グリップ)部分が黄色く、「○」や「小」といったマークの刻印がリングスリーブに入るもので、JIS C 9711-1997、1990や1928の適合品である必要があります。
各メーカーから大小様々な種類のものが出ていますが、マーベルのMH-7Sはコンパクトながら必要な圧着マークの入る基準に合った圧着ペンチになります。
マークは「○」「小」及び「中」で、第二種電気工事士の試験では十分です。
最初に使用したものは、マークが「大」も入る大きいタイプのものでしたが、「大」は第二種電気工事では使うことがないので、そこまでは必要ありません。
ペンチ:VICTOR 265-7(175mm)
最初は150mmのもの(KingTTC CP-150)を購入しましたが、参考にしたテキストの輪作りでは、175mmのペンチを使った方法になり、これが非常にスムーズに作業もできたので、175mmを使うことにしました。
電工ナイフ:HOZAN(ホーザン)Z-683
電工ナイフについても最初は電材屋に進められたものを購入はしましたが、正直あまり頻度の多い工具ではなく使用する課題も限られているため、よりコンパクトなもののほうが良いと思い買い替えました。
実際に折りたたみのコンパクトなものにしても使い勝手に影響はありませんでした。
なお、電工ナイフなどのかわりにカッターナイフを使用することは推奨されていません。
怪我をして試験の継続が困難になるケースがあるようなので、注意して下さい。
技能試験の概要と注意すべきポイントの3ページ目の「5.注意事項」の「・その他」を参照下さい。
ニッパー/インシュロック(輪にした結束バンド)
ニッパーは、このインシュロック(結束バンド)を切るためのものです。
インシュロックは配線の仮止めに使いました。
配線の仮止めには、専用のクリップ(合格クリップHOZAN P-926)などもありますが、正直使いにくかったので、インシュロックがベストです。
ちなみに、仮止めのインシュロックでもクリップでも外し忘れると重大欠陥で失格になるので注意して下さい。
その他
ドライバー(+,-)
マーベルなどから電工用の絶縁のものもありますが、試験の段階ではそこまで必要ないので自身の握りやすい(使いやすい)ものにしましょう。
家にご自身の使い慣れたものがあればそれでも良いでしょう。
使用するサイズとしては、+ドライバーは「+2」でードライバーは「刃幅5.5mm」を準備しましょう。
ウォーターポンププライヤー:KingTTC WP-250
これも使用する課題は限られていますので、家にあればそれでも・・・
私の家にはなかったので、KingTTC WP-250を購入しました。
サイズは、この250mmのもので良いですが、HOZAN(ホーザン)からは195mmのもの(P-244)も出ていますので、そちらでも問題はないでしょう。
スケール:シンワ 13013(300mm)
ワイヤストリッパーVS-4Aで20cmまで測ることはできますができますが、効率を考えればこれもあると良いでしょう。
スケールについては、長さが測れれば良いのでコンベックスやビニールタイプものものでも良いでしょうが、コンベックスは倒れてしまったり、ビニールタイプは作業台紙に貼り付けないと使いにくいなどの手間が必要になるので、やはりこのタイプのスケールがおすすめです。
プレートはずしキ:Panasonic WV8400
これ要るの?と思われる方もいると思いますが、私は特に練習中によく使いました。
本番でも一度使用しました。
マイナスドライバーがあれば同じことはできるのですが、これは2個セットで使用するので配線を抜く際には、はずし穴に差し込んだまま「はずしキ」を手で支えることなく配線を引き抜くことができるので、助かります。
技能試験本番では使わないのがベストですが、有ってもスペースを取るものでもないので、お守り代わりに持っていました・・・・・で、試験中に実際に使いました。
購入したけど使用しなかった工具について
ここは、簡単に説明します。
使わなかった工具の話なので、読み飛ばしていただいても良いですが、なぜ使わなかったの?と疑問に思った方はサラッと・・・・
VVFストリッパー:HOZAN(ホーザン)P-958
目盛りが片面にしかないため、MCC VS-4Aに比べ使いにくかっただけで、これ自体が悪いわけではありません。
圧着ペンチ:刻印「大」の入ったもの
そもそも「大」の刻印は試験で絶対に使用しません。
そして、大きくて重くて・・・・使い難かったので、マーベル MH-7S(JIS C 9711)に買い替えました。
ペンチ:150mmのもの
私が採用した「輪づくり」の方法に使用していたのが175mmのペンチだったので、150mmのペンチは使用しませんでした。
電工ナイフ:デンコーマック DM-1
電工ナイフを必要とする課題は限られています。
非常に使用頻度の少ない工具ですが、とても立派なベルト通しのついたケースがあり、デカすぎて工具ケース内でも、机の上でもスペースを取りすぎていたため、折りたたみのコンパクトな「HOZAN(ホーザン)Z-683」に買い替えました。
合格マルチツール:HOZAN DK-200
確かにマルチなツールではありますが、少しずつ使いにくく一通り工具を揃えた後では、やはりそれぞれの工具が適材適所で使いやすい・・・・・とういう感じで、ゴメンナサイしました。
ただ、高価なものではないので、持ち込む工具を減らしたいという方には良いかも知れませんので、少し紹介しておきます。
ブレード:器具外し、埋込連用取付枠への器具取り付け、ブッシュ穴あけなど
通常使用工具:ードライバー、電工ナイフ
器具取り外しなら「プレートはずしキ:Panasonic WV8400」がおすすめ。
レンチ(小):ねじなし管用ボックスコネクタの止めねじのねじ切り
通常使用工具:ウォーターポンププライヤー
リングスリーブ(小)保持穴:1.6mm×4本へのリングスリーブ(小)の押し込み
通常使用工具:指!、圧着ペンチ
レンチ(大):ロックナット、絶縁ブッシングの締め付け
通常使用工具:ウォーターポンププライヤー
ただ、注意が必要です。
ホーザンの公式ページでも注意書きがありましたが、基本的に候補課題で過去に支給された資材を元に、それぞれに対応せていますが、一部のメーカーの資材が支給された場合は対応できずウォーターポンププライヤーなどが必要になるとのことです。
合格クリップ:HOZAN P-926
使用した工具で「インシュロック(輪にした結束バンド)」を紹介しましたが、これと同じ用途です。
配線を仮止めするのですが、締める力(バネ)が弱いのか配線を触っていると仮止め済みのところも結局ズレてしまい使いにくいと感じてしまいました。
それであれば確実に仮止めできるインシュロックがベスト!という事で、結局使用しませんでした。
仮止めに使うインシュロックや合格クリップの外し忘れるにはくれぐれも注意しましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで、私が第二種電気工事士の技能試験で使用した工具等の紹介をさせていただきました。
私の使用した工具がすべての人に使いやすものだとは限りませんが、少なくとここに挙げた工具は技能試験に持ち込む事ができて、私が合格できたものになります。
ちなみに、私が受けた試験会場では、私は長机の真ん中に一人で左右のスペースが使いたい放題でしたが、冒頭でも記載したように試験会場によっては、工具を置けるスペースが左または右に限られたり、そもそも机が小さかったりする場合もあるようです。
練習の時から、そのような想定をして、工具の配置をケースなどを使いある程度決めて慣れておくと良いと思います。
工具袋や腰袋も持ち込めるようでうですが、私はこのような100均で購入したケースを活用して、このケースが左右どちらに置いたときでも、その配置に慣れるようにしていました。
参考にしてみて下さい。
筆記試験後、技能試験までの時間は限られていますので、少しでも早くご自身の手に合う工具を見つけていただき、候補課題を繰り返し練習し合格に繋げていただくための助けになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。